2008年 01月 11日
鯊の甘露煮 |
お正月の懐かしい食べ物に、『はぜの甘露煮』がある。
義母の得意料理であった。
家族が、寝静まったあとに、大きななべで、コトコトと炊き始める。
女手で、船具商を営んでいた義母は、家のことは、すべてお手伝いさんまかせであったが、
この『はぜの甘露煮』だけは誰にも手をつけさせない。
暮の忙しい時に三晩かけて、じっくりと炊きあげるのである。
口いっぱいに、小豆をふくんで、つややかに炊き上げられた甘露煮。
お正月には当然のごとくに、『美味しいね!。』と頂いていた私たち。
義母の通夜の席で、叔母の一人が、
『誰にも、甘露煮の作り方、教えないで逝ってしまった・・・・。』と、ぽつり。
宮城県・飯野川・長面で、『焼鯊』を今でも焼いている。(トランベール 12月号で知る。)
そう知った私は、そこまで行って、やきはぜを手に入れ、私なりの甘露煮をつくりました。
義母の甘露煮には、まだまだおよびませんが・・・・・・・・。
by gran_ma
| 2008-01-11 11:57
| 料理